保険診療を受けられない患者さん、より詳しい検査をしたい患者さん、結果を早く知りたい患者さんには自費診療も紹介しています。
現在、当院で行っている自費診療のがん遺伝子パネル検査は4種類あります。

自費診療検査の種類と費用

PleSSision-Panel検査
(プレシジョン パネル検査)

がんに関連した216遺伝子について、がん組織血液 (もしくは口腔粘膜)の両方で調べます。病理医が精度管理することにより、がんの組織から採取した検体が少量の場合でも遺伝子解析が可能です。

検査費用
385,000円 (税込)※検査費用とは別に診察料等がかかります
結果がわかるまで
4週間

PleSSision-Exome検査
(プレシジョン エクソーム検査)

ヒトのほぼ全ての遺伝子 (約2万種類)を、がん組織血液 (もしくは口腔粘膜)の両方で調べます。PleSSision-Panel検査では見つけられない遺伝子変化の情報を得られる可能性があります。

検査費用
1,012,000円 (税込)※検査費用とは別に診察料等がかかります
結果がわかるまで
8週間

Guardant360
(ガーダント360)

がんに関連した739遺伝子について、血液のみで調べます。がん組織が不要であることと、検査結果が早くわかることが特徴です。

検査費用
初回 561,000円 (税込)
2回目以降 446,600円 (税込)
※検査費用とは別に診察料等がかかります
結果がわかるまで
3週間

Guardant Reveal
(ガーダント リビール)

血液中の血中循環腫腫瘍DNAから、がんの遺伝子異常を検出するシステムです。

検査費用
418,000円 (税込)※検査費用とは別に診察料等がかかります
結果がわかるまで
3週間

PleSSision検査について詳しく知りたい方は、がん遺伝子解析サービス導入事例インタビューもあわせてご覧ください。

自費診療検査の対象となる方

  • 保険診療下でのがん遺伝子パネル検査の条件を満たしていない方
  • 病理組織学的検査によって悪性腫瘍 (がん)と診断された方
  • 悪性腫瘍の薬物治療を予定されている又は現在、悪性腫瘍 (がん)の治療が行われている方
  • 血液がん以外の方
  • がんに罹患しているかどうかを調べること (スクリーニング、検診など)の目的には使用できません。
  • また、遺伝性腫瘍 (遺伝性乳がん卵巣がん症候群、リンチ症候群等)についての検査を希望される場合には、別途、遺伝カウンセリングの受診が必要となります。

受診の流れ

Step.1 予約

受診希望の方はかかりつけの先生にご相談の上、ご予約ください。

お問合せ先 : 3号館3Y予約受付(03-5363-3858)
(電話受付時間 : 病院診療日の8:30-16:00)

Step.2 受診 (1回目)

①検査説明

指定された日時に 「慶應義塾大学病院 がん遺伝子外来」にお越しください。
医師により検査の説明を行います。

初回受診時に病理検体が揃っている場合は、検査説明と同時に検査同意の手続きを進めることができます。通院の負担を軽減するため、検査を希望する方は病理検体を可能な限り事前に郵送していただくか、診察日に持参していただくようお願いします。かかりつけ医には、こちらの書類をダウンロードしてお渡しください。

検体送付・受領書(送付表)
自費診療用

②検査同意

検査に同意される場合は同意書にご署名いただきます。
採血または口の中(口腔粘膜)の細胞を採取します。
当院より検体を検査会社に郵送し、検査を開始します。

Step.3 受診 (2回目):結果説明

検査申し込み日より3~8週間後に、当院の担当医師からがん遺伝子パネル検査の結果説明と推奨治療の提示を行います。

推奨治療法は、がん遺伝子パネル検査の結果をもとに、担当医や病理医、バイオインフォマティシャンなどにより事前検討しています。

検査後の治療について

  • 現在、保険診療で認められている標準治療が行われている患者さんは、その標準治療が優先され、がん遺伝子検査の結果に基づく治療は全ての標準治療が終了した後の選択肢として考慮されます。
  • がん遺伝子検査の結果、現在行われている治験に登録が可能と考えられた場合、その治験を実施している病院をご紹介します。
  • がん遺伝子検査の結果、効果が期待される薬剤の情報が得られた場合には、「適応外申請を行って自費診療で治療を行う」、あるいは「先進医療実施病院を紹介して、自費診療と保険診療を並行して治療を行う」可能性が考えられます。 これらの場合、治療費が高額となります。
  • がん遺伝子検査を実施しても、治療薬の選定に有用な情報が何も得られない可能性もあります。がん遺伝子検査の結果に基づいて治療を行っても、十分な治療効果が得られない可能性もあります。
  • がん遺伝子検査は、あくまで主治医の判断に必要な情報を提供するものであって、がん遺伝子解析の結果が、主治医の判断よりも優先されることはありません。
  • 検査後の治療は、原則として紹介元の病院での治療となります。本検査は当院での治療を確約するものではありません。